金木犀の香る季節になりました。
いかがお過ごしでしょうか。
ご好評を賜りました『アルゲリッチとポリーニ』(2020年)に続く
ピアニストの本ができました。
『日本のピアニスト~その軌跡と現在地』でございます。
大袈裟なタイトルではございますがザビエルが鹿児島に鍵盤楽器を持ち込み、
上野の森にピアノの音色が溢れ、調布からあまたのピアニストが羽ばたき、
また、浜松という美しい湖のほとりの街から世界的なピアノメーカーが生まれ、
その地で世界に名を轟かせるピアノコンクールができるまで、
それこそ日本各地に思いを馳せながら書きました。
私が青春時代を過ごした80年代の大阪のことも触れています。
スマホと5Gが大きな顔をしてあらゆる情報セッションを牛耳っています。
現実とサイバー空間とのはざまで、新しいピアニスト像の萌芽も見られます。
そんな日本のピアニストの「現在地」も是非、お読みいただけたら幸いです。
ここに登場するすべてのピアニストに、たくさんのリスペクトを込めて。
(10.19発売〜原文は、献本の際に添えるレターです)