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本間ひろむ オフィシャルブログ

2016-01-01から1年間の記事一覧

サクロモンテの丘/ブラインド・マッサージ

“サクロモンテの丘”(チェス・グティエレス監督)と“ブラインド・マッサージ”(ロウ・イエ監督)をDVDで。 アンダルシアのロマによる洞窟フラメンコを描いた“サクロモンテの丘”は、とにかく歌と踊りがパワフル。特におじいちゃんダンサーの手の動きがまぁセ…

ニュートン・ナイト

六本木にて“ニュートン・ナイト 自由の旗をかかげた男”(ゲイリー・ロス監督)のマスコミ試写。 アメリカ南北戦争の只中、黒人奴隷や白人農民を率いて自由のために戦った男。良くも悪くも、アメリカという国の原点がいっぱい詰まった映画だな。 (2017年2月4…

こころに剣士を/ヒトラーの忘れもの

六本木のアスミック・エース試写室にて、“こころに剣士を”(クラウス・ハロ監督)と“ヒトラーの忘れもの”(マーチン・サントフリート監督)のマスコミ試写。 “こころに剣士を”の舞台は第二次大戦前後に、ソ連領→ドイツ領→ソ連領となったエストニア。ナチの占…

アイヒマンを追え! ナチスがもっとも畏れた男

午後、京橋テアトル試写室にて“アイヒマンを追え! ナチスがもっとも畏れた男”(ラース・クラウメ監督)のマスコミ試写。 “ハンナ・アーレント”ではヒトラーの命令(ホロコースト)をただ思考停止状態で遂行していた人としてアイヒマンが描かれていたが、こ…

東京国際映画祭 その2

午前中から東京国際映画祭。ID上映(P&I上映)を2本。 沖縄を舞台にした“島々清しゃ”(新藤風監督)は、わかっていながらラストシーンでうるうるきた。安藤サクラも演技すっ飛ばして泣いてたしね。イラン映画“誕生のゆくえ”は、あんた(夫=映画監督)稼ぎ…

東京国際映画祭 その1

午前中から、東京国際映画祭。P&I上映を2本。 中国映画“底辺から走り出せ”(シエ・シャオドン監督)は、かつてのロックスターが復活する話。ラストシーンがかっこよすぎ。 ブラジル映画“空の沈黙”(マルコ・ドゥトラ監督)は、夫婦間のあれやこれやがこんが…

ガール・オン・ザ・トレイン

午前中、半蔵門の東宝東和試写室にて、“ガール・オン・ザ・トレイン”(テイト・テイラー監督)のマスコミ試写。 原作は、ニューヨーク・タイムズで21週連続1位になった話題のミステリー小説。主演はエミリー・ブラント(プラダを着た悪魔でパリに行けなかっ…

聖の青春

午後、飯田橋の角川映画試写室にて“聖の青春”(森義隆監督)の試写だん。 「東の羽生、西の村山」といわれてた早逝の天才棋士・村山聖を、松山ケンイチがデ・ニーロばりの肉体改造をして熱演。もう松ケンが村山聖にしか見えなかったさ。羽生善治役の東出昌大…

最近見たヨーロッパ映画 03

“カイロ・タイム 〜異邦人〜”(ルバ・ナッダ監督)をAmazonビデオで。カイロを舞台にした大人の恋模様。西洋人女性がアラブ男の不可思議なやつにグラッときた、というやつです。カナダ・アイルランド映画につき、ヨーロッパに入れました。 “ノーウェア・ボー…

最近見た韓国映画 01

“レッドファミリー”(イ・ジュンヒョン監督)をHuluで。いつかの東京国際映画祭にエントリーされていて、見たいと思いつつ見逃した映画。結果、映画祭では観客賞を受賞し、出演者と観客との質疑応答で深夜まで盛り上がったと聞く。ラストシーンが泣かせる。 …

われらが背きし者

六本木のアスミックエース試写室にて、にて“われらが背きし者”(スザンナ・ホワイト監督)のマスコミ試写。 ロシア・マフィアと大物政治家がからむごたごたに大学教授と弁護士の夫婦が巻き込まれるんだけど、マフィアの大物役ステラン・スカルスガルドがまあ…

最近見た邦画 04

“凶悪”(白石和彌監督)をHuluで。ピエール瀧がまぁこえぇこえぇと聞いてたんだけど、やっぱり怖かったな。でも、先生と呼ばれていたリリー・フランキーの方がよっぽど怖かった。不気味な、何を話しても理解してくんないんだろうな、という絶望的な不気味さ…

最近見たハリウッド映画 04

“8月の家族たち”(ジョン・ウェルズ監督)をAmazonビデオで。メリル・ストリープだからこその憎たらしいおばあちゃんに、ジュリア・ローバーツが気の強い長女。どこの家族にでもあるようなそれなりにぐちゃぐちゃの話が、アリゾナのジリジリする暑さと相ま…

シーモアさんと、大人のための人生入門

“シーモアさんと、大人のための人生入門”(イーサン・ホーク監督)をDVDで。 ピアニストのシーモア・バーンスタインは、コンサート・ピアニストのキャリアを50歳でやめ、今はニューヨークでピアノを教えている。俳優としての壁にぶつかっていたイーサン・ホ…

ベストセラー 編集者パーキンズに捧ぐ

午後、東銀座の松竹試写室にて“ベストセラー 編集者パーキンズに捧ぐ”(マイケル・グランデージ監督)のマスコミ試写。 ヘミングウェイやフィッツジェラルドを見出した名物編集者マックス・パーキンズと無名の天才作家トーマス・ウルフの話。この天才作家は…

最近見たハリウッド映画 03

“JUNO/ジュノ”(ジェイソン・ライトマン監督)をAmazonビデオで。うっかり妊娠してしまった16歳を演じるエレン・ペイジがへたくそだったら、そもそもこの映画は成立しない。エレン・ペイジがんばった。翻って、子供っぽさが抜けきれない作曲家ジェイソン・…

最近見たヨーロッパ映画 02

“グッバイ、レーニン!”(ヴォルフガング・ベッカー監督)をAmazonビデオで。東ドイツに住む家族の話。お父さんが西ドイツに亡命してからお母さんは社会主義運動にのめり込み、やがて東西ドイツが統一。入院(昏睡状態)していたためベルリンの壁が崩壊した…

エル・クラン

午後、六本木のアスミック・エース試写室にて“エル・クラン”(パブロ・トラペロ監督)のマスコミ試写。 80年代にアルゼンチンで起きた実話。雰囲気よさげなプッチオ一家が身代金目的の誘拐をしていたのだ。落ち着き払ったお父さんのキャラがなんとも言えず素…

最近見た邦画 03

“柘榴坂の仇討ち”(若松節朗監督)をAmazonビデオで。武士の矜持、見せてもらいました。時代が明治に変わっても主君の仇を探し回る中井貴一もそうだけど、敵役の阿部寛もばかみたいに律儀な感じがいい。刀を振り回すことだけがもののふではない。今の日本に…

キング・オブ・エジプト

外苑前のGAGA本社試写室にて“キング・オブ・エジプト”(アレックス・プロヤス監督)のマスコミ試写。 原題は“GODS OF EGYPT”〜つまりは、古代エジプト神話の神々がわーっと登場する壮大な物語。ピラミッドもスフィンクスも出てくる。どうせなら、大音響(試…

ティエリー・トグルドーの憂鬱

午後、京橋テアトル試写室にて“ティエリー・トグルドーの憂鬱”(ステファヌ・ブリゼ監督)のマスコミ試写。 ヴァンサン・ランドンがカンヌとセザールの主演男優賞を取った社会派ドラマ。ドキュメンタリーを見るようなリアルさも手伝って、ランドンの演技はと…

最近見たハリウッド映画 02

“ウォールフラワー”(スティーブン・チョボスキー監督)をAmazonビデオで。入学したての(主人公の)ドキドキ感から、一気に見る者をハイスクールにタイムスリップさせる。青春映画ばんざい。大人の女になりきれてないエマ・ワトソンがいいし、美少年エズラ…

最近見た邦画 02

“希望の国”(園子温監督)をAmazonビデオで。神楽坂恵がいい味出してる。“童貞放浪記”に出てた頃のことを考えると、化けたな〜という感じ。映画自体は前作“ヒミズ”の方がよかった。原発ものは難しい。 “地獄でなぜ悪い”(園子温監督)をAmazonビデオで。いろ…

栄光のランナー 1936ベルリン

夕方、東銀座の松竹試写室にて“栄光のランナー 1936ベルリン”(スティーヴン・ホプキンス監督)のマスコミ試写。 プロパガンダ一辺倒の1936年ベルリン五輪で、あろうことかアメリカ代表の黒人陸上選手が4つの金メダルを取った。そそくさと退席するヒトラー…

ターザン REBORN

夕方、西新橋のワーナーブラザース試写室にて“ターザン REBORN”(デイビッド・イェーツ監督)のマスコミ試写。 ターザンってあのターザンでしょ、とたかをくくってはいけない。アフリカの大自然を野生動物がわーっと走り抜ける。それを大画面と大音響で体験…

最近見たヨーロッパ映画 01

“ハンナ・アーレント”(マルガレーテ・フォン・トロッタ監督)をHuluで。ハンナ・アーレントが主張するように「悪の凡庸さ」が元SS隊員アイヒマンを支配していたとしても、書いていいことと悪いことはある。「友人しか愛していない」からといって「同胞を傷…

最近見たハリウッド映画 01

“スティーブ・ジョブズ ”(ジョシュア・マイケル・スターン監督)をAmazonビデオで。ジョブズがウォズミアックと自宅ガレージでアップル・コンピュータが立ち上げるあたりはワクワクする。そして、どんどん会社が大きくなり、追い出され、舞い戻る。尺の関係…

最近見た邦画 01

“カケラ”(安藤モモ子監督)をAmazonビデオで。満島ひかりが垢抜けないワセジョを淡々と演じてる。“悪人”の満島ひかりと比べてみると、おおこの人は上手いんだなということが分かる(最近はひと種類の演技しかできない人が多いからね)。同性愛に関しては、“…

シング・ストリート 未来へのうた

“シング・ストリート 未来へのうた”(ジョン・カーニー監督)をDVDで。 舞台は1980年代のダブリン。もう、高校時代にバンドを組むところから好きな女の子を自分の映像作品に引っぱり出すところまで、主人公のコナー少年は僕そのもの。バンドのメンバーがROLA…

最近読んだ本 01

チャタレー夫人の恋人/D.H.ロレンス、武藤浩史訳(ちくま文庫)。普段着の、あるいはちょっと下品な言葉使いで、物語が露骨に、あるいは生々しくなってる。 わが闘争/堀江貴文(幻冬舎)。このタイトルを自著につけられる神経が、まず凄い。教養というもの…