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本間ひろむ オフィシャルブログ

ホンカツと村上春樹

僕には師匠がいないので、美しき師弟エピソードを聞いたり(読んだり)すると羨ましくはなる。楽器はすべて好き勝手に演奏しているうちにうまくなったし(ただピアノだけは音楽学科の後輩から色々とアドヴァイスはもらった)、ソングライティングも同様。文章も誰かから教えてもらったことはない。

ただ、最初からスラスラ文章が書けたわけではない。たとえば15歳から30歳まで日記をつけていたので、これは力がついた。段々とイメージ通りの文章が書けるようになったのだ。

それから、出版業界に入って業務フローの中であれこれダメ出しを食らっているうちに、プロの文章が書けるようになったのも事実。媒体によって文体も違えば内容も違うので、ま、勉強にはなったと思う。

そんな中、唯一これはタメになったなと思う本が、本多勝一の『日本語の作文技術』(朝日文庫)である。元朝日新聞のスター記者、ホンカツである。もちろん、イデオロギーも違うし、そもそも僕はジャーナリストではない。でも、古本屋で手に入れたこの一冊は文章の書き方のイロハを教えてくれたと思う。

文体は村上春樹だな。先日、ライター仲間の方々と飲んでいて、そんなことを再確認した。『街とその不確かな壁』(新潮社)を読んでいてニヤニヤしてしまったもん。わ、似てるやんって。

それに、カート・ヴォネガットとか、ジョン・アーヴィングとか、ポール・オースターとか、チャールズ・ブコウスキーあたりからも影響を受けている。批評家としての切り口はロラン・バルトかな。あといちばん気になるのはミシェル・ウエルベック。この男の発想はヤバイ。

ま、そんなこんなで、今、8冊目の本を書いています。

www.kinokuniya.co.jp

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